森を持たない家具産地大川の
未来の森への思いー
480年の歴史をもつ家具の街・大川ですが、私たちのまちには森がありません。良質の杉の産地である大分県日田をはじめ、さまざまな地域、世界中の森の恩恵を受けて家具のまちとして育ってきました。
一方で、山を健全に保つためには、しっかり育った木を伐採して適正に使っていく循環も欠かせません。戦後に植林された杉やヒノキは、まさに伐採の時期を迎えています。山を健全に保つためにはこうした木を適正に使うことも大切なのです。
そこで、私たち大川では、地域の森の木を活用し家具をつくることを通して、未来の森に貢献したいと考えています。
さらに、森をうまく循環していくためには「どうするべきなのか?」という持続可能な視点を取り入れ、さまざまなプロジェクトやサスティナブルなモノづくりに取り組んでいます。
CASE EXAMPLE_01
廃材の燃料としての再利用と
「木質ペレット」の製造
大川市「筑水園」 http://chikusuien.jp/
大川市のし尿処理施設「筑水園」では、市内の木工事業所からでる鋸屑の廃材を集め、し尿処理施設の燃焼炉の燃料として再利用しています。これにより重油の使用削減を図っています。また、余った鋸屑を使い「木質ペレット」を製造し、一般家庭や農業用ハウスの暖房用燃料として利用してもらい、木の循環に取り組んでいます。
CASE EXAMPLE_02
SDGsを日々の暮らしに
取り入れるための活動を実施
大川木材青壮年会(木青会)
https://www.facebook.com/mokuseikai
若手の木材業者によって構成される大川木材青壮年会(木青会)では、オリジナルの木製カードゲームを製作し、SDGsをもっと暮らしに取り入れてもらえるよう出張授業などを実施しています。
実施事例
大川市の宮前小学校で実施された出張授業。大川市の木工産業の歴史や森林が環境の中で及ぼす良い影響などについて説明。また、カードゲームを使い楽しく学びました。
PROJECT_01
木を使うことの大切さを
子どもたちに伝える
木育の実施
もっこうさん
木を使ったモノづくりのまち大川だからこそ、 森林環境の整備・保全において、担う役割が大きいものと考えています。そこで、「もっこうさん」というキャラクターと共に、子どもたちへ向けた木育を実施する他、幅広く森林保全に関わるPRを手掛けています。
事例
木を使うことの大切さを記した木育絵本「もっこうさん」。子どもたちの目にふれる教育施設などへの配布などを実施しています。
PROJECT_02
地域の森の木を使い
地域で使う家具を作る
地域の森林の木を家具産地大川で家具にしてお届けする地域の森活性化プロジェクト。各地から産出された木材を購入し、製材から加工、家具の製造、納品までをワンストップで実施。適正な木材使用を通して、森を整え山林の災害予防にもつなげています。
納品事例
森林率73%の那珂川市の森の木を利用し、屋台カート「WATAI」を大川で製作。
福岡県那珂川市の博多南駅前ビル NAKAICHI 2F PARK FLOOR
PROJECT_03
PROJECT_03-1
サスティナブルな木材
センダンを
活用した
ライフスタイル提案
早生広葉樹センダンを活用し
持続的な森の循環を目指す「SENDAN」プロジェクト
http://okawa-sendan.jp/
成長が早く、程よい硬さを持つサスティナブルな樹種センダンを積極的に活用するプロジェクト。地域の林業を支え、CO2削減に寄与するなど森林環境意識の向上を図りながら、持続可能なサイクルを構築することを目指します。
納品事例
福岡県庁 地下1階「けんちょうFood Marche」。
テーブルや椅子の一部に福岡県産のSENDANが利用されている。
PROJECT_03-2
次の世代につなげるために
植樹活動からはじめる
未来へのプロジェクト
センダンと歩む未来プロジェクトは、子どもたちとはじめた植樹活動です。センダンの木は、子どもたちが成人式を迎える頃に成木になります。その特徴を活かし、子どもたちが植樹した木を伐採し、机や棚を作って幼稚園や小学校に寄贈するというプロジェクトも同時に進行中です。想いに賛同してくれる仲間も年々増え、さまざまな世代の方々と共にセンダンの植樹活動を進めています。